親愛なるジェジュン樣

お誕生日、おめでとうございます。

そして、日本活動再始動、本当にありがとうございます。

32歳のあなたに心からのお祝いと感謝を伝えること以外、私には言葉がありません。もうすぐ、あなたの日本での活動が始まりますね。ここまでの苦労を思うとき、私にはあなたに対する尊敬の気持ちしか持てないのです。

ケイダッシュの新年会の写真を見ました。あなたが渡辺謙さんの横で、センターで写っているのを拝見しながら、本当に私は安心しました。なぜなら、あなたが紛れもなく日本の芸能界に復帰したからです。そして、あなた自身がその写真をInsta.にあげたことで、あなた自身が、日本復帰を内外に広く宣言したように感じました。

まだ日本での活動は何も始まっていません。けれども、ケイダッシュのあなたに対する期待や、あなたを大切にしていこうとする気持ちが、あの一枚の写真に現れているように思いました。本当にあなたに後ろ盾が出来て良かった、と心から思います。

あなたが日本に復帰するまでに8年という年月がかかりました。この8年間、幾度となく日本復帰が潰されていくのを見ながら、あなたが日本に帰ってくるのには、10年がかかると漠然と思っていました。でもあなたは今年帰ってくる。それだけでも私には夢のようです。

この8年は長いようであっという間の年月でもありました。

私は、あなたの東方神起時代をほとんど知りません。私があなたのファンになったとき、もう5人で歌う姿を観ることはありませんでした。

でも私は、あなたの東方神起時代を知らなくて良かったと思っています。あなたのグループでの活躍していた姿をリアルに知らなかったからこそ、あなたを一人の歌手として見れた。もし、あなたのグループ時代を知っていたなら、あなたを一人の歌手として見ることが出来ず、グループ活動にこだわっていたかもしれません。5人が作り出すハーモニーの世界に固執していたかもしれないと思います。

私があなたのファンになったとき、あなたはただの一人のジェジュンという芸能人でした。あなたに何の冠もつかなければ、あなたの背後に誰も感じなかった。一人の芸能人ジェジュンが、あちこちの番組やドラマに出演する姿が、リアルに日本のテレビに映されていました。その記憶しか私にはないのです。

そして、あなたは、8年ぶりに地上波に復帰した。
その姿は、やっぱり何の冠も背後に誰もいない、一人の歌手ジェジュンでした。
私は、とても嬉しかった。こんな日が来るとは思いもしませんでした。

この8年間、私にとっては、あなたの冠との闘いでした。
私は、最初から何の冠もつかない歌手ジェジュンを望んだからです。

あなたは韓国で、次々と俳優の仕事をした。
ドラマに出演し、映画に主演までした。
でも私はちっとも嬉しくなかった。
あなたは、日本では歌手以外の何者でもありませんでした。でも韓国では、まるで歌手のあなたを必要としないかのような扱いしかされなかった。あなたの歌声は、辛うじて僅かにグループ活動の中でしか聴くことが出来なかった。
あなたの歌声を封じ込め、歌手であることを忘れさせるかのような扱いに、私は耐えられませんでした。
だから、日本に返して欲しかった。
日本なら、あなたは紛れもなく歌手として生きることが出来る。
あなたを歌手として必要としない場所で生きて欲しくなかったからです。

韓国という場所で、あなたを一人の歌手として認めたのは、意外にも軍隊でした。
軍隊という特殊で閉鎖的な場所にあなたが行くことをどれだけ心配したかわかりません。
軍隊では当然反日教育がされ、日本を好いてくれるあなたが、精神的に葛藤するのではないかと案じました。
また、芸能人であるということが、却って反感を買うのではないのかと心配もしました。
でも軍隊は、韓国の中で、最も個人の考えを尊重してくれる場所なのだと知りました。
反日主義の色濃く出る場所に、あなたは決していなかったからです。日本に多くのファンを持ち、日本活動をする芸能人に対しては、本人の希望が尊重されるということを知りました。
独島の歌を歌う場面や、反日主義の色濃く出たイベントに、あなたが決して出演しなかったのは、あなたの意思であり、そのあなたのスタンスを韓国で理解し、尊重してくれた場所が軍隊だったということも私にとっては驚きでした。

そして、あなたを紛れもなく一人の歌手として扱い、何の冠もつかない、ただの歌手ジェジュンの椅子に座らせたのも軍隊だった。
軍隊が、ソロ歌手ジェジュンを育てたのです。

 

あなたは、軍隊で歌手として息を吹き返した。
軍隊は、あなたに歌手以外の何者も求めなかった。
あなたは、韓国に戻って、初めてと言っていいほど、歌う場所を与えられた。
それは、ある時は、野外の小さな訓練場だったり、ある時は、軍関係者や軍人の家族ばかりの場所だったり。
そして、ライトもレーザービームも何もない、ただマイク1本だけを与えられた場所がほとんどでした。
あなたは、その場所で、歌手としての感覚を取り戻した。
一人で歌うこと、一人でステージを進行すること、ファンでも何でもない単なる聴衆の前で、歌うことに何の抵抗も感じなくなったはずです。
それは、あなたのデビュー前に歌手を目指していた頃の感覚を呼び覚ましたかもしれない。
あなたは、自分が歌手になりたかった気持ちを取り戻した。

あなたが現役で軍隊に行って、本当に良かったと私は思っている。
もし、あなたが現役で軍隊に行ってなければ、これほどあなたがソロ歌手として重用されたかどうかは、疑問です。
芸能人でない一般の兵士と共に生活したからこそ、あなたは、自分が何者であるかを自分に問い続けなければならなかったと思うのです。
軍隊は、あなたに歌手であることを要求し続け、あなたは、自分が歌手であるということを否というほど知ることになった。
その経験が、除隊後のあなたの行動をすべて支えてきたと思っています。

人間は、すべての人に受け入れられるということはなく、すべての人に好かれるということはありません。
長く活動のなかった日本ファン社会には、あなたのファンと言いながら、公然とあなたを批判する人もいます。とくにこの8年は、余りにも多くの事がありました。その間、あなたは、どんな事にも耐え続けてきたのだと思います。
日本活動が再開されれば、あなたの活動を批判的に捉える人もいるでしょう。あなたが傷つくことも起きないとは言えません。
それでもあなたの日本語を一生懸命学び取ろうと努力する姿、物事に誠実に真摯に向き合うスタンスは、必ず多くの日本人に受け入れられます。
何の冠もつかない「ジェジュン」という歌手の多くの新しいファンを生み出すことでしょう。

あなたが、韓国で「歌手、キム・ジェジュンです」と自分のことを名乗ったのを聞いて、私はやっとここまで来たと思いました。
あなたの中に、自分は歌手以外の何者でもないのだという揺るぎない意思を確認することが出来たからです。

どうぞ、20年、30年と長く歌い続けてください。
あなたにしか現すことのできない音楽の世界に思いきり浸りたい。

あなたの日本での活動を見守ることが出来る私は幸せです。あなたのファンであって、良かったと心から思います。
2月1日、歌手ジェジュンが戻ってくるのを見守っています。

あなたのお誕生日に心からの祝福を込めて‥‥‥。

2018年1月26日

 

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