彼が、JYJの文字を自分のSNSから消して二週間。

香港のファンミで、宇多田ヒカルの歌を歌い、さらに母国語のように普通に日本語が飛び出す状況を見ながら、ああ、本当に彼の日本活動が再開するのは、間近なのだなと感じた。

 

 

ドリフェス出演以降、一気に彼に関する情報は、日本で解禁されたと言っていい。

それは、女性週刊誌の表紙を堂々と飾り、新聞の記事に大きな見出しと共に記事が掲載された状況から、彼に日本側の確固たる後ろ盾が付いたことを意味する。

東方神起を離脱したことは、同時に日本芸能界の後ろ盾を失ったということだった。

そんな彼が、再び、日本での後ろ盾を手にしたことが、すべての始まりだったと言える。

 

 

7年前、彼はこの日本で一人で活動をしていた。

それは、東方神起のジェジュンでもなければ、JYJのジェジュンでもない、唯のジェジュンとしての姿だった。

 

日本のドラマに出演し、バラエティー番組に出演する彼は、最初から、何の冠がなくても、十分に日本の芸能界でニーズがあった存在だったと言える。だからこそ、彼だけが、グループ歌手でありながら、ドラマに起用され、雑誌の表紙に起用されたのだ。

そのニーズを蹴り、後ろ盾を失ったのは、彼がグループ活動にあくまでもこだわり続けたからにほかならない。

彼は、芸能人として、一人で十分通用する可能性を捨ててまで、グループ活動にこだわった。

 

 

東方神起の分裂が決定的になったのは、エイベックスと3人が専属契約を結んだことが発表された時だった。

SMを訴えた3人だけが、そのままエイベックスと契約を結んだということは、裏を返せば、2人とは袂を完全に分かったことを意味した。

それは、韓国でSMとは訴訟でもめていても、日本では5人で活動出来るのではないか、というファンの一縷の願いが完全に絶たれた瞬間でもあったと思う。

それ以後に起こったファン社会を二分するバッシングの嵐は、今も大きな傷となって両者にくすぶり続ける。

 

 

あの時、ジェジュンだけが、日本で露出をしていた。

あの時、彼だけが、この日本の地にいた。

その彼に対してのバッシングは酷いものだったと言える。

それまで多くのブログは、オルペンと呼ばれる「東方神起」そのものを応援するブログ。即ち、東方神起というグループを応援するのであって、メンバー5人を平等に応援する、というスタンスを取るものばかりだった。

 

 

今でも思い出すのは、当時、まだブログを書いていなかった私は、ファンになり立てて、単なる読者として、幾つかのブログを訪問していた。

音楽の仕事をしてきた者として、当然、5人の歌がもう聴けなくなる、ということへの失望感を持っていた。

出来れば、もう一度、5人で活動している歌声をこの耳で聞いてみたい、という願望は心のどこかに持っていなかったと言えば嘘になる。

5人時代の活動をほとんど知らない私は、ファンになって実際にテレビで観たのは、ジェジュン一人の姿だった。だから、私の中では、最初から彼は、一人の芸能人としての印象しかない。

5人でイチャイチャしている姿を見たわけもなく、歌う姿をリアルに見たものでもない。

それらの姿は、すべて過去の映像の中の記憶を辿ることしか出来なかった。

 

その頃、有名なブログは、プロフィール画像に5人のものを使っているものが多く、ブログ主は、5人の中でも特に誰のファンであるかということを書いているものが多かった。

あの頃の表記で思い出すのは、「5人寄りの○○ペン」「○○(メンバーの名前)寄りの○○ペン」というふうに、決して一人だけを応援しているのではないが、どちらかと言えば、○○のファンだ、という表記の人が多かったと記憶している。

そして、当時を知る人によれば、「決して誰か一人だけが好き、ということは言えない暗黙の了解、風潮があった」と言った。

 

 

私が、よく訪ねていたブログは、5人寄りのジェジュペンばかりだった。

しかし、その彼女達が、一斉に彼を批判する記事をあげるようになった。

それは、記事の中で、彼を下げる、というやり方だった。

今までと同じ口調で記事を書きながら、よく読めば、彼のことをやんわりと批判し、やんわりと下げる。

「メンバーを愛していた彼が、一人で活動している。メンバー5人が揃わないのは悲しいことですね」という風に、活動していた彼を暗に批判した。

彼に対して、分裂の責任を押しつけ、5人復活への期待を書く。

または、彼のあり方を諭すという上から目線の記事など、ジェジュペンと言いながら、批判する風潮の記事が多かった。

 

 

さらに3人の日本活動が打ち切られ、2人の日本始動が確実になったあとは、「元ジェジュペン」と名乗って彼の批判を徹底的に行うブログがランキングの上位を占めるようになった。

日本を去ったJYJが正しいのか、東方神起に残った2人が正しいのか。

ファン社会を完全に分裂させるバッシングと暴露記事の応酬になり、その溝は決定的なものになっていった。

今から思えば、2人の東方神起の活動をサポートするための戦略的ブログをファン社会の中に拡散させていたのかもしれない。

そんな中で、ファン社会においては、当然、5人全員を応援する、というスタンスをあくまでも貫くファンもいた。

そのファンの存在が、二つのグループに別れて、7年が過ぎた今も、この日本社会で、根強く5人待望論がくすぶり続ける原因だ。

 

 

彼が、今回、日本での活動を再開させると発表したことによって、5人待望論が、彼に大きくのしかかることになる。

 

 

 

近年、SMやavexとの関係性が良好になってるのは、ご存知じゃないんですか?
ジェジュン含め某メンバーが、入隊前にSMからの引き抜きの話があり、双方同意したのに、今の事務所に邪魔されましたよ。
avexに関しても同じです。
よく書かれてる今の事務所の某お気に入りメンバーはどうか分かりませんが、今のそれぞれの活動を大切にしつつ、確実に5人再結成に向かってますよ~!
その布石として、ジェジュンは今ソロに力をいれて、何とか今の事務所から離れるために下準備してます。
分裂した当時や裁判が終わったときよりも、確実にSMとの関係性が良好になってます。

 

 

これは、私が10月に書いた「同じ土俵」という記事に送られたコメントだ。

彼が、ドリフェス出演を決め、やっと歌手としてステージという同じ土俵に立つことが出来た、という内容の記事に対しての反論コメントだった。

 

 

私は、ここに書かれている事が事実かどうか知らない。

しかし、少なくとも、5人復活を願っているファンは、彼のソロ活動、日本での再始動を、5人復活への布石と捉えているのだということがよくわかる。さらに彼が、今回、5人時代の曲をファンミで、カラオケコーナーとはいえ、映像に合わせて踊ったということが、「やっぱり彼は5人に戻りたいと思っている」という意思の現れのように言われている。

 

 

彼は、今まで決して5人時代の楽曲に触れようとはしなかった。

彼が、自ら5人時代の楽曲に触れたのは、2014年のJYJichigoコンツアーの時だけである。

 

あの時、「Begin」を歌った彼は、泣き崩れた。

東京ドームでの号泣の理由を、後に彼は、「目の前の高校生が、自分達を見て号泣しているのを見てつられて泣いた」と説明したが、実は、大阪ドームでも泣いている。

大阪でもファンにつられて泣いたと言いたいのだろうか。

そうではないだろう。

福岡でも涙を浮かべて歌ったことを考えれば、彼が5人時代の歌を歌う事に、何の葛藤もなかったとは言えない。

 

 

2013年1月18日にJYJはavexと和解した。

 

その時の和解条項は、「Cjesとエイベックスは今後、双方の活動にそれぞれ一切干渉しないもの」というものだった。

 

これによって、JYJは表向きは日本活動を再開することが出来る土壌が整ったはずだった。

しかし、日本活動は再開されなかった。

 

その一番大きな原因は、Cjesの日本活動に対する戦略だったと思われる。

 

 

Cjesはあくまでも自分達にすべての利益が落ちるような仕組みを望んだ。

即ち、日本事務所とは、どこも提携しない、というやり方だ。

日本をあくまでもアジアの一地域として位置づけ、中国や台湾、タイなどのアジア諸国と同じように現地のプロモーターと組み、あくまでも韓国から来た外国のアーティストが、来日コンサートを行うという活動の仕方しかしなかった。

即ち、現地の芸能事務所と提携をし、アルバムの発売や音楽番組への出演など、いわゆる地に足をつけた活動をしようとしなかったのだ。

これが、かつての東方神起時代の日本活動とは全く異なる点だった。

そして、この日本活動への考え方の相違が、ジェジュンを長くCjesからパワハラ状態に置かれる主原因になったと思われる。

 

 

Cjesの戦略は、あくまでも日本もアジア諸国の一つ。

その場所でイベントやコンサートを限定的に開催するだけで、本格的に貸し出すつもりは微塵もない。

あくまでもJYJは韓国のものであって、彼らが生み出す利益は、韓国が回収するのが当たり前。韓国以外の国には、開催費など最低限の収益しか与えない、という考えだ。

いわゆる「韓国ファースト」の考え。

これは、この事務所の戦略の根幹を成す考えであって、この事務所のあり方を考える時には、十分、頭に入れておかなくてはならない。そして、その戦略は、最大の市場である日本をターゲットにした戦略だったと言える。

ぺク代表の頭の中にあるのは、あくまでも事大主義に裏打ちされた考えだ。

日本はあくまでも韓国より格下の存在でなければならない。如何に巨額の市場が広がっていようと、彼らはあくまでも韓国のものであり、日本ファンは、彼らに会いたいのであれば、韓国まで会いに来い。それなら会わせてやる、という考え方だ。

だからこそ、旅行会社を傘下に入れ、日本ファン専用のファンクラブの運営をさせ、日本ファンをターゲットにしたツアーを企画させて、すべてのJapanマネーが自分達の会社に落ちる仕組みを作り上げた。

そこには、あくまでも日本ファンは、自分達よりも格下の存在であって、自分達事務所の言いなりになるのでなければ、彼らには会えないのだというスタンスを植えつけたのだ。

 

 

かつて、私は、東方神起が日本で活動し、成功したからこそ、現在の地位をメンバーが保っていると書いたことを、「ジャパンファーストだ」とJYJファンから批判されたことがあったが、Cjesこそ、「韓国ファースト」の考え方を持つ事務所であり、だからこそ、日本活動はこの7年間、正式に再開しなかったのだ。

 

彼女達が望むJYJの日本活動というものが、Cjesの活動の仕方でよいというのであれば、日本活動再開を彼に願うのは間違っている。

もう既に十分、その活動は実施されているからだ。

 

彼女達の考えにある「JYJは東方神起とは異なる」、「韓国のグループなのだから、事務所のやり方が当たり前」というのであれば、もう十分に彼女達の意向に沿った日本での活動は行われた。

このままCjesに期待して、メンバーの復帰を待てばいい。

そうすれば、数年に一度、忘れた頃にJYJとして来日コンサートを行なってくれるだろう。

 

 

彼にJYJの復活を求めることはない。

 

 

 

日本に於けるJYJの商品価値というものを考えた時、残りのメンバーに対する一般社会の印象は極めてダメージが大きい。

 

ユチョンは、韓流に興味のない人間も、大きな報道によって、疑念のある芸能人として印象づけられてしまった。

ユチョンがこの日本で、かつてのイメージを取り戻すには、誰の力も借りずに、自分の力で、もう一度、一からやり直さなくてはならない。

まだユチョンを信じて待っているファンがいる間に、自分一人の力で立ち上がらなくては、ファンも業界の信頼も取り戻すことは出来ないだろう。

 

ジェジュンにかつてのような2人のコラボのような音楽活動を望むとしたら、それは大きな間違いである。

仮にそのような事が実現したとしても、それは、ユチョンのイメージ回復に繋がるのではなく、ジェジュンの美談に繋がる。

 

芸能人としての商品価値を業界として見た時、そのような企画が実現するほど日本の業界は甘くない。

 

ユチョンは、音楽の才能もジェジュンよりずっと長けていた。

俳優としては、韓国で実力が証明されている。

自分自身の能力だけを武器に、自分の力で立ち上がらなければならない。

それを実行することが、失ったイメージの回復と多くのファンや業界人の信頼を取り戻す唯一の道だと言える。

 

 

また、ジュンスに至っては、嫌韓派の人間のリストに載るぐらい、彼の反日言動は広く知られている。

そのような芸能人に日本の業界人が力を貸すとは甚だ考えにくい。

さらにジュンスファンが言うように、ジェジュンの今回のドリフェス出演と日活再開が、ジュンスの義務警察への功績によって、韓国での最大の後ろ盾を持った事による成果であるなら、なおさら、ジェジュンに頼ることはないだろう。

本人が除隊して、その後ろ盾の力で、日本で活動を再開すればいい。

 

 

JYJの活動を日本で再開するということは、かつて、JYJジェジュンファンから私が浴びせかけられた言葉を、今度は、メンバーとメンバーのファンが甘受するということだ。

 

即ち、この日本では、ジェジュンがメインであって、この7年間、韓国で事務所の恩恵を受け、いい思いをしてきた彼らと彼らのファンは、今度は我慢する番だ、ということだ。

 

果たして、それを彼らが望むだろうか。

 

韓国でのJYJの形は、この日本では通用しない。

ジェジュンメインのグループに作り替えられるだろう。

それを我慢出来るのか。

 

 

 

日本活動に対する考え方の違いは、Cjesとジェジュンだけでなく、メンバー2人とも違った。

事務所の日本活動のやり方に賛同しているからこそ、彼らは、事務所の恩恵を受けたのだ。

2人のメンバーから、ジェジュンのように「かつてと同じような日本活動を望んでいる」という言葉を聞いた記憶はない。

もちろん、私は彼らのファンでないから、そのように言ったことがあるかもしれないが、彼ら2人の言動から、それを感じたことは一度もない。

 

2人とも「韓国ファースト」の考え方を受け入れている、もしくは、主導していると感じてきた。

それが韓国人として当たり前のことだからだろう。

 

 

 

ジェジュンの考える日本活動は、この7年間で実現しなかった。

彼がJYJの日活にこだわり続けた間、それは一度も実現しなかった。

 

日本活動が打ち切られて7年。

 

ジェジュンのファンは、もう限界に来ていた。

このまま日活が再開されなければ、やがて日本ファンの多くを失ってしまうことは、彼にはわかっていたはずだ。

だからこそ、グループでの日活再開を諦めた。

 

 

以前も書いたように、日本の業界は、JYJのグループ活動を許さない。

それは、韓国に於いても変わらない。

どんなに法律が出来ても、芸能界の慣例は、不変なのだ。

 

ジェジュンはかつての日本活動を取り戻そうとするなら、、一人で戻る道しか残されていなかった。

だから、一人で日活を再開する。

 

他のメンバーも日活を再開させたければ、自分だけの力で戻ってこなければならない。

 

芸能人は、最終的には、一人で生き残れるかどうかだ。

3人それぞれが、一人で戻ってきてこそ、初めて、JYJというグループの再結成が見えてくる。

それが日本の実情だ。

 

 

 

そして、彼が今回のファンミで5人時代の楽曲を踊ったことによって、実しやかに囁かれる5人待望論。

即ち、「やっぱりジェジュンは5人でやりたいと思っているのね」という期待だ。

 

 

7年前、日本活動が打ち切られて以降、彼は決して5人時代の楽曲に触れようとしなかった。

 

2013年1月18日にCjesとavexは「両者間におけるすべての訴訟を終結し、今後双方の活動に対し一切干渉しない」との内容で和解した。

その条項にかつての楽曲を3人が使用しない、という条項があったとは思えない。

ジュンスがソロコンで5人時代の楽曲を歌い踊り、日活の時のソロ曲を披露したことからも、それは明白だと感じる。

しかし、ジェジュンは、決して5人時代の楽曲に触れなかった。

「大人の事情」と言って、ハミングすら進んで行おうとはしなかった。

 

 

そんな彼が1度だけ5人の楽曲を歌ったのが、2014年のJYJIchigoコンだ。

東京で「Begin」を歌った彼は泣き崩れた。

 

後に、なぜ、泣いたのかと聞かれて、彼は、「目の前の客席で女子高校生が、自分達の姿を見て号泣していた。それを見るとつられて泣いてしまった」と答えているが、彼は、その後の大阪ドームでも泣いている。

その時も客席の誰かの号泣につられたというのだろうか。

 

そうではないだろう。

 

オーラスの福岡でも目に涙を貯めた彼に、5人の楽曲を歌うことの葛藤がなかったとは思えない。

 

 

そんな彼が、ドリフェス後のアジアファンミに於いては、ファンからのリクエストコーナーとは言え、かつての曲に合わせてダンスを披露している。

これが、5人を応援するファンの5人待望論に火をつけているのだ。

 

 

しかし、5人復活は、3人復活よりも現実的に厳しい。

 

JYJは、この7年間、ほとんど活動もせず、JYJの新規ファンを開拓もしてこなかった。

即ち、JYJファンと呼ばれる人達は、その主流が、かつての東方神起ファンである。

 

それに比べて、2人の東方神起は、この7年間で、新しい東方神起の形を作り上げた。

7年間で多くの新規ファンと獲得し、彼女達にとっては、東方神起は、最初から2人のグループ以外の何者でもない。

 

 

除隊後の再始動を記念したアルバムの中には、かつての楽曲が、新しく2人の歌声で再録音されている。

 

その楽曲の音色が、東方神起ファンには当たり前のことであって、3人の声が聴こえるかつての音色の方が違和感なのだ。

 

 

「すべての楽曲を2人だけの声で録音し直して欲しい」

 

 

そうコメントしてきたファンもいるぐらい、2人の東方神起としてのスタイルは確立されている。

そのスタイルのどこに3人が入る余地があるだろうか。

 

 

 

廃れてしまった韓流ブームを取り戻す為には、5人の再結成が業界としても喉から手が出る事案かもしれない。

スターを失った」芸能界は、新しいスターを求めている。

かつての5人の活躍は、今も亡霊のように存在している。

にしても、それが現実となれば、この7年間の苦しみは何だったのか、と思わざるを得ない。

 

 

「5人が再結成されたら、観たい」と思うのは、かつての5人時代を知っているファンであって、2人の東方神起が当たり前だと思っているファンは、観たいと思うだろうか。

 

 

5人の東方神起が復活するということは、ジェジュンメインのかつての形を取り戻すということだ。

2人がメインとなった東方神起ファンが、それを望むとは、到底思えない。

 

 

 

5人に戻る可能性がないからこそ、ジェジュンは一人で戻ることを決めたのだと思う。

 

もし、5人に戻る可能性がるのなら、一人で戻らずに、韓国で3人で今までと同じような活動をしてればいい。

 

いつか、Cjesとavexがお互いの利益の為に業務提携さえすれば、5人に戻れるのだから。

 

 

しかし、その可能性がないと判断したからこそ、彼は、一人で日本に戻る決意をしたのだと思う。

 

収益の分配で揉めた両社が、業務提携するとは、到底思えない。

経営者としてのプライドを賭けても、ぺク氏と松浦氏が握手するとは、考えられないのだ。

 

 

 

日本に戻ると決めたからには、ジェジュンにとっては、東方神起に所属していたことは避けて通れない事実だ。

 

この日本に於いて、JYJに所属していたと言っても、全く通用しない。

韓国に於いても、この日本に於いても、彼はあくまでも「元東方神起のジェジュン」だ。

 

 

そうであるなら、日活が始まれば、元東方神起のジェジュンとして紹介され、かつての楽曲や映像に触れることを避けて通ることは出来ない。

 

確固たる日本での後ろ盾を持った時から、その部分は、彼の中で解禁になったはずだ。

そして、業界的にも公にOKになったからこそ、かつての楽曲に彼は触れることが出来るのだろう。

 

 

かつてのメンバーだった2人とは、友人関係が修復されているかもしれない。

憎しみあって別れたのではないからだ。

 

ユンジェペンが信じるような関係が2人にあるのかどうか、私にはわからない。

 

ただ、彼らのファンには、間違いなく多数のユンジェペンが存在しており、特に中国においてのユンジェペンが占める割合は、相当数に登る。

 

それは、彼らにとって、存在を無視することができないほどの数であることは間違いない。

 

そんなファンに対してのサービスは、彼らは十分承知しているだろう。

そして、彼の日活が本格的になれば、同じ番組に出演することも可能性として、絶対にないとは言えない。

 

 

彼にとって、5人時代の楽曲やメンバーの話題は、避けて通れない問題なのだ。

その部分を越えていかなければ、彼の一人での日活は始まらない。

 

 

 

香港のファンミで「うさぎとクマとどちらが好きか?」という彼に対する質問があった。

会場から、大きな声で「ユノ」と叫んだファンに対して、彼は、「ユノはクマが好きなの? 僕、知らない」と言った。

 

彼の口からユノの名前が出た、と爆弾発言のように大騒ぎしているユンジェペンを見ながら、彼の日活が始まれば、ユンジェ復活論に呼応するかのように、2人の東方神起とのコラボを期待する声が、彼を襲うのだろうか、と感じた。

 

 

ここにも彼を縛りつける鎖が存在する。

過去のイメージに縛り付け、現在の彼の姿を認めようとしない。

 

 

 

もう彼に冠をつけることも、彼にメンバーを押しつけることも辞めて貰えないだろうか。

 

なぜ、彼だけが、いつまでもメンバーに縛られなければならないのか。

それとも2人の東方神起も、メンバー復活を背負わされているのだろうか。

 

 

 

この7年、

3つの復活論は、亡霊のように彼につきまとった。

 

そんな期待を背負わされた彼は、自由に息を吸うことさえ出来なかったように感じる。

 

 

 

ジェジュンは、ジェジュンであって、それ以外の何者でもない。

 

 

 

彼の人生は、彼自身の為にあるのであって、誰かの為にあるのでも、ファンの為にあるのでもないのだ。

 

 

 

 

彼は一人で日本に戻る。

 

 

その現実をいい加減、受け入れて欲しいと思った。

 

 

 

彼は、「最近、一人でいることが多くなった。そして寂しいです」と話した。

 

一人で日活を再開すること。

一人で日本の芸能界に戻ることへの漠然とした不安を感じているのかもしれない。

それでも決して、メンバーの名前もJYJの名前も口に出さなくなった彼からは、日本活動に対する並々ならぬ決意しか見えてこない。

 

 

彼ほど淋しがりやはいない。

一人で食事するのが嫌だと言って、友人を誘っては食事に出かけていた。

 

 

その彼が、最近は、一人でいることが多い、と答えるようになった。

 

 

かつて彼は、多くの装飾品を身につけ、ブランド品を買い漁った。

多くの品物に囲まれることで、孤独感を埋めようとしたのかもしれない。

 

 

よく裸体を晒し、SNSに上げては、ファンの反応を楽しんだ。

 

 

しかし、今、彼は、ピアスも指輪もほとんどつけない。

かつてあれほどジャラジャラと胸を飾った宝飾品も皆無だ。

 

僅かにブレスレットと時計を身に付けて、イベントに出演する。

 

 

除隊後は、服を脱がなくなったばかりか、胸元が大きく開いたものも着なくなった。

 

 

シンプルな服装を好み、気に入ったブランドものを身につける。

 

以前のように誰もが知るブランドものではなく、本当に価値のあるものや気に入ったものしか身に付けない。

 

 

 

彼は変わったと思う。

 

 

除隊後、変わったと感じた彼は、日活が決まって、益々変化している。

 

 

 

「今までの自分を捨てるようにした」

 

 

これは、マンホールのインタビューで答えた彼の言葉だが、日活を始めるということは、彼にとって、今までの自分を捨て去り、新たに「ジェジュン」というブランドをこの日本で一から作り直す作業なのかもしれない。

 

 

 

日活は、スタートダッシュが重要だ。

 

 

彼が、日本で再ブレイクするかどうかは、再始動してどこまで駆け登れるかにかかっている。

 

 

 

一気に階段を高みまで駆け上がれ!

 

3人復活論も5人待望論もユンジェも、蹴散らしてしまえ!

 

彼一人の魅力に勝るものはない。

 

 

 

そう思った。

 

 

 

 

私も置いて行かれないように、ジムに通って体力を作ろう。