別に批判する気持ちはないけれど、ジェジュンのドラマの放映を前に、韓国独特のファンサポート合戦が熱心に行われるのを見ながら、単純に賛同する気持ちになれなかった。

彼のファンになって、一番驚いたのは、所謂、韓国の私設ファンサイトの存在と、そのサポートの仕方。
初めて見た食事サポートの画像の羅列は、まるでどこかのレストランのケイタリングの宣伝を見るかのように感じたし、ジェジュンだけでなく、共演者やスタッフ、監督にまで、個別に用意されるギフトセットや、記者会見の折に、お土産として記者の一人一人にまで配布される贈り物セットは、その資金の出処の疑問とともに、日本人として、全く異次元の話のような違和感を感じたのを覚えてる。
今では、当たり前のように行われるサポートは、彼がドラマに定期的に出演を決めるに従い、どんどんエスカレートしていき、どこのファンサイトが、どれだけのサポートをしたのか、それに対して彼が感謝のサイン色紙と共に、どんな言葉を述べたのか、という詳細な報告合戦のように感じるのは、私だけだろうか。
サポート資金を捻出する為に、多くのファンサイトでは、サイトグッズを製作し、売り上げによって得た利益は、決して少額ではないのだという事を知るにつけ、益々、違和感だけを覚えたのを思い出す。
ファンになり、彼が韓国に戻ってしまった頃、古くからのファンに聞かされたのは、「これが韓国では当たり前。彼は韓国人なのだから、韓国式の応援をするのは、当たり前。彼が韓国でその地位を築くのに、日本ファンとして協力するのは、当たり前でしょ?」という言葉だった。
私も韓国サイトと一時期、熱心に交流した事がある。
もちろん、サイトグッズも購入したし、彼が韓国で活躍し、その地位を築くのを応援するのは当たり前だと思っていた。
けれどもどんなに応援しても、彼が望んでいる日本活動再開のサポートには、ならないのだと感じた。
あれから数年。
韓国のサポートに日本人としてどれだけ参加しても、それは、韓国でのサポートに繋がるだけで、日本での彼のサポートには、全く繋がらないのだと思う。
彼が最も望む、日本活動は、手に入れられない。
彼の日本での知名度を広げること。
彼の日本での居場所を作ること。
多くの日本人に、かつて東方神起で活躍した頃の彼の記憶を思い出して貰うこと。
彼のことを知らない世代に、彼の認知度を広めること。
そんな事には、何も繋がらないのだと知った。
結局、彼は、誰の力も借りず、自分1人の力で、日本活動再開の道筋を模索しているように感じる。
たとえ、芸能活動の再開でなくても、今回のKAVE JAPANのオープンとMoldirの日本進出は、日本社会の中に彼の小さな場所を作ることに繋がるのだろう。
どんな小さな取りかかりでもいいから、日本社会に自分の場所を作りたい。
そんな彼の気持ちが見え隠れする。
その場所を作ったのは、紛れもなく、彼自身の力であって、そこにファンのサポートは、何の関与もしていない。
それなら、彼の望むように、その場所を確実な場所にし、そこを足がかりに、日本での居場所を作る事が出来るよう、彼の名前が多くの人の記憶に残るように、日本ファンとして協力するのが、私に出来るファンとしてのサポートのような気がする。
日本活動再開は、彼と日本ファンの悲願だ。
1人の日本ファンとして、サポートできることは、彼の思いを理解し、それが彼の望む日本活動再開に繋がるように、支援していくことしか出来ない。
どんなに多額の寄付を韓国施設にしても、それは、韓国での彼の地位と認知度に繋がるだけであって、日本社会での彼のポジションには繋がらないように思う。
彼が望む日本活動再開に何の力にもなれない。
切手の販売も、時計のコラボも、事務所が絡まずに行われたこれらのことは、いつも彼が彼自身の力で、日本活動を取り戻す試行錯誤をしているように感じる。
その度に、日本ファンとして、何の力にもなれない事を痛感するばかりだ。
日本のファンとして、日本のやり方で、彼の応援をしたい。
それは、彼が最も好意的に感じる、彼とファンとの適切な距離感。
かつて、彼が日本活動で感じた日本のファンクラブとの距離感。
彼のファンサポートの様子を見ながら、そんな事を思った。
彼のドラマは、きっと彼の韓国での俳優としてのポジションを確立するでしょう。
でも、私は、彼には歌手でいて欲しいと願います。
残念な事に、韓国では、彼は、俳優としての活躍の機会の方が圧倒的に多く、コンサートの回数は、遠く日本に及びません。
これは、韓国でのニーズが歌手ではなく、俳優なのか、と感じるほどです。
そして、韓国ファンも日本ファンのように、それほど彼の歌手活動に固執していないように感じるのは、私だけでしょうか。
国の芸能事情の違いもあるのかもしれませんが、歌手ジェジュンにこだわる気持ちは、日本の方が圧倒的に強いと感じます。
多くのファンが日本活動を望むのは、彼が、日本では、紛れもなく歌手であるから。
日本でなら、歌手としての活動が出来ると信じるからです。
そして、彼自身もそれを望み、信じているように感じます。
だから、彼は、日本のコンサートやインタビューで言ったのだと思う。
「死ぬまで歌いたい」
「歌を歌えば、ああ、自分はこれがしたかったのだと思う。それは致命的だ」と。
そういう彼の場所を日本で取り戻したいと思います。
(念のために書いておきますが、
この記事は、あくまでも私個人の考えを書いたものであって、特定のサイトの批判をしているものではありません。ファンサイトに関して、誰も書かないようなホンネの記事を書くと、きまって「批判している」と気色ばって反論記事を挙げられたことが過去に何度かありますが、私のような一個人の書く記事は、ファンサイトの活動に何の影響も与えないということを書いておきます、念のため(笑)