デビューして12年。
いつも彼には冠がついていた。
東方神起のジェジュン
JYJのジェジュン
6年前、彼のファンになって初めて買ったCDは、Break outだった。
その後、彼の出るバラエティー番組、ドラマを観た。
いつも彼は1人だった。
私の観る彼は、単なるジェジュンだった。
そこには、なんの冠もついていない。
私にとって、彼は、最初から、単なるジェジュンでしかなかった。
東方神起のジェジュンでもなければ、JYJのジェジュンでもない。
ただのジェジュンだ。
東方神起のジェジュンは、確かに輝いていた。幸せそうに笑い、輝いていた。
けれど、私にとって、その彼の姿は、ネットの中の存在でしかない。
JYJのジェジュンは、別人のようだった。
彼の声は聞こえない。
彼の輝きは見えない。
いつもメンバーに気を使い、ファンに気を使い、遠慮がちにしていた。
そして、泣いてばかりいた。
東方神起のジェジュンは、決して泣かなかったのに、JYJのジェジュンは、泣いてばかりだった。
JYJになって彼の弾けるような笑顔を見たのは、横アリだった。
横アリの彼は、東方神起の頃のジェジュンと同じような表情を見せた。
輝き、幸せそうに笑った。
彼は自由に走り回り、自由に歌を歌った。
誰に遠慮することなく、誰に気を遣うでもなかった。
自分の言いたいことを話し、歌いたい歌を歌った。
最後に泣いたのは、日本から離れたくなかった涙なのか、多くの自分のファンと別れることへの涙だったのか……
あんな幸せそうな彼を観たのは、JYJになって初めてのことだった。
グループ活動にこだわった彼が、結局、自由を満喫出来る場所は、ソロのステージでしかなかった。
そこには、何の冠もつかない唯のジェジュンがいる。
一人でステージに立ち、一人でMCをし、一人で歌を歌う。
結局、彼の心を解放したのは、ソロのステージでしかなかった。
「グループの時には、自分を抑えるようにしている」
そう言った彼。
東方神起時代には、決して言わなかった言葉だ。
誰に対しての遠慮なのか、何に対して自分を抑えるのか…
そんな彼からは、輝きも弾けるような笑顔も見ることは出来ない。
JYJという冠は、彼の頭上にあって、彼をその場所にただ縛りつけるだけだ。
いつも感じるのは、メンバー二人の彼へ対する依存だ。
自分達の都合のいいときに、彼を利用し、JYJという冠を被せる。
彼がどんな事があっても二人を突き放さない、見捨てない、と気持ちを知っていて、どこまでも依存する。
どんなに我儘を言っても、酷いことをしても、彼が自分達から決して離れないことを知っていて、自分の都合に合わせて利用する。
メンバーの存在は、彼のアキレス腱だ。
彼のメンバーに対する執着は、彼自身の最大の弱点とも言える。
その為に、彼の最も弱い部分につけこみ、利用し、自分達に都合のいいようにコントロールする。
メンバーのことを、彼は顔を見ただけで、何を考えているかわかると言った。それは同時に、メンバーもまた、彼の顔を見るだけで彼が何を考え、何を感じるかわかるということになる。そして、どう言えば、彼が自分達の思い通りになるか、ということも十分心得てるはずだ。
自分が起こした事件についてひと言も発せず、ファンに向けて何のメッセージも出さない人間と、反日主義の考えを持ちながら、日活を熱心に行い、韓国で見せる顔と日本で見せる顔を平気で使い分ける人間。
そんな人間が12年という年月と過去を共にしてきたという事実で、彼を縛りつける。
彼に「運命共同体」とまで言わせたメンバーは、彼の不遇を無視し、ワッペンが逆さに付けられた軍服を冷たい眼差しで見過ごす。
彼を見下し、韓国での自分達の地位を見せつけるかのようだ。
日本で我慢した分をまるで取り返すかのような仕打ちを平気で仕向ける。
JYJになって6年。
もう東方神起で過ごした時間と並んだ。
東方神起時代に我慢したという二人とファン達の時間と同じ時間が過ぎた。
もう十分だ。
ジェジュンもジェジュンファンも十分我慢した。
もう帳消しにしてもいいはずだ。
ジェジュンとジェジュンファンだけが、これからもJYJである限り、我慢し続けなければならないという論理は、もう成り立たない。
彼らが出会ったのは、人生の右も左もわからない10代だ。
20代という二度とない貴重な時間。
その時間の過ごし方はまるで違う。
我慢させられていると感じ、嫉妬の感情に支配された人間と、不遇の中でも自分を見失わず、周囲に流されず、自分を保ち続けた人間。
その答は、これからの30代に出る。
今、彼のファンは、横アリ以降にオンリーになったファンが圧倒的だ。
横アリで初めて彼のファンになった人達は、彼の東方神起時代もJYJも知らない。
ましてや入隊中に彼のファンになった人には、ソロ歌手ジェジュン以外の何者でもない。
彼は、一人になるべきだ。
ただの一人の歌手ジェジュンとして、一から人生をやり直せばいい。
東方神起やJYJのメンバーだと知らなかったファンも数多くいる今、ソロ歌手ジェジュンとして、一からやり直せばいい。
「少しでもファンの減るスピードが遅くなればいい」と言った彼のファンは、この3年で確実に増えた。
そのファンは、誰もがソロ歌手ジェジュンのファンだ。
「WWW」や「No.X」を聞いて彼のファンになった人達は、純粋に彼だけのファンだ。
JYJの歌に何の興味も持たない。
そういうファンを一人でも二人でも増やしていけばいい。
何の所属もない、一人の歌手として、一からやり直せばいいのだ。
15の時に歌手を目指してソウルに出てきた彼は、一人の歌手としての成功を夢見ていたはずだ。
そこには、東方神起もJYJもない。
何の冠もつかない、ただのジェジュンという人間がいただけだ。
「ジェジュンって名前を呼んでくれますね」と嬉しそうに話した彼。
日本では、キム・ジェジュンでもJaejoongでもない。
JeJung
唯のジェジュンだ。
「ジェジュン」という名前にこだわったのは、ほかでもない彼自身だ。
JeJungは、JPOPの歌手だった。
日本のファンがJeJungにこだわるのは、彼がKPOPの歌手でも韓流スターでもないからだ。
JeJungは紛れも無く、日本の歌手なのだ。
彼の名前の前には、何の冠もいらない。
唯のジェジュンになって戻ってくればいい。
もうJYJはいらない。
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