とかく様々なことは『噂』という無責任な流布によって左右される。

特に近年、日本でもネットという媒体があらゆる物事に影響を及ぼしているのは確かなことだ。

 

一昨年9月にジェジュンが半年ぶりに日本に来て、2週間の隔離期間を終えて、オンラインコンサート『BOKUNOUTA』の配信と1週間の数々の仕事を終えて帰国した後、まことしやかに流された噂がある。

「ジェジュンは日本の住居を処分して韓国に引き上げた」

「今までに見たことのないような大きな荷物で帰国した。全部、持ち物を韓国に引き上げた」

この噂がまことしやかに流され、その後、日本に長期に渡って戻れず、韓国で活発に活動する状態になっているのを

「やっぱり日本に戻る気はないのね」

「他の人達と同じように、日本には仕事にだけ来て、さっさと帰るつもり」

「結局、日本より韓国がいいに決まってる……」etc.etc.

 

これらの噂と共に、活発に韓国で露出するのを見て、

古参のファンが彼から離れていっている、と聞かされた。

また、彼が日本語のメッセージやツイをあげるのが、自分が開発した商品だったり、コラボするものだったりするのに対しても、「商品の宣伝ばかりしている」「日本のファンはATMだから、日本ファンへのアピールが必死」と批判された。

 

こうやって、誰が流したのかもわからない情報に気分が落ち込み、彼に不信を抱くファンも増えたように思う。

新規ビザが配布されない為に入国できないという状況すら、SUPER NOVAのユナクなどが戻ってきている状況と比べては、「戻る気がないから」という不信がじわじわと広がっていたのは、あながち憶測だけに止まらない。

 

確かに古参のファンにとっては、日本活動が打ち切られてからの8年というものは、ただただ彼を信じ続け、待ち続けた日々がある。長い期間、何度、心が折れそうになったかわからない人も多くいただろう。

やっと日本での活動が叶い、さあ、これから、という時期に、彼は自らの失言によって日本での仕事を一時的に失い、帰国した。その後、たった一度戻ってきたに過ぎない。

戻ってきた当初は夢のような時間だった。

彼はずっと日本にいて、日本の仕事ばかりした。

その夢のような記憶が蘇るたびに、今の状況と比べては気持ちが沈み込む。

 

もう疲れた、

韓国でこのまま露出が増え、順調に活動が出来るなら、日本に今までのように居住して仕事しなくても、ツアーの時だけ戻ってくればいいし、それならホテルに滞在するんじゃない?

正直、疲れた。

 

これが本音だろう。

そうやって彼の気持ちを勝手に想像し、意気消沈し、疲れるという負のスパイラルに陥ったファンが少なからずいる。

ここまでの気持ちでなくとも、正直なところ、彼は本当に以前のように日本で活動する気持ちがあるのだろうか、と思っているファンは少なくない。

 

彼へのこれらの不信は、たった一つの噂から生まれている。

「日本の住居を処分した」

 

ところが滑稽なことに、このまことしやかに流された噂は、彼のたった一言で見事に覆された。

 

「2年、家賃を払い続けてるんですよねー」

 

年末のPOP★Aで話した彼のたった一言は、この一年以上に渡る噂を完全否定したのだ。

 

しかし、この事実は、彼がたまにあげるネネとココの画像や映像を見れば、明らかにわかったはずだ。

彼女達の背景には、彼が住み続けていた見慣れた住居の床や背景が写りこんでいる。

それらの画像ですら、過去のもの、とか、以前、撮って公開してないものでしょ、と疑念の烙印を押された。

 

噂とは怖いものである。

誰かの口から、無責任に発せられた言葉がまことしやかに流され、尾鰭やはひれがついて、さらに増殖しながら、いつのまにか、それは真実のようになっていく。

今回の件でも、彼が古家さんとのMCの中で何気なく呟いた一言が、真実と思われていた事柄を打ち消したのだ。彼自身は、そんな噂が日本でまことしやかに流されていることなど、露ほども知らないだろう。

もし、知ったら、大きな声で「あはは」と笑い飛ばしていたかもしれない。

そして彼がもし発言していなかったら、今でもまだその噂は真実として定着しているのだ。

 

何を信じるのかは、その人の自由だ。

だが、私はその人自身が発言したことを信じる。疑念があれば、直接尋ねる。

もし、その関係にないなら、その人の行動を見て判断する。

結局は、その人を信じきれるかどうかにかかっている。

 

私も4年前に無責任に流された噂が真実のように語られ、定着している。私の場合は、それが事実なら、明らかに私は犯罪者であり、今頃は処罰されているだろう。しかし、公的な機関からの問い合わせもない。

噂の流布元も判明しており、弁護士に相談すると、「明らかに名誉毀損の事例」と言われている。

顔も名前も経歴も晒して社会的活動を行っている人間に対して、事実でない、何の証拠もない事柄を単に憶測だけで判断し事実のように流す行為は犯罪であり、私の活動を妨害する行為は威力業務妨害に当たる。今後もそれが繰り返されるようであれば、法的措置を講じる準備は、いつでも出来ている。なぜなら、こちらにはその噂を否定出来るだけの資料を持っているからだ。

また、4年前と違って、今は、どんなに匿名でも身元は確定され、処罰の対象になる。これぐらいなら構わないだろう、と繰り返される批判や呟きは、全て処罰の対象になる。但し、私の場合は、流布元の複数の人間の個人情報は全て弁護士に渡してある。中には公になれば明らかに家族に被害が及ぶ場合もある。家族が社会的立場を持つ人間であればあるほど、深刻なことになるだろう。それほどの行為を行っている、ということの自覚すらないのだろう。

ある日、突然、呼び出し状が届くかもしれない、ということだけは伝えておこうと思う。もう私の手を離れ、弁護士の判断に一任しているからだ。

芸能人ですら、最近はネットでの中傷を放置していない。ましてや個人のレベルでそれが許される行為かどうか、安易に噂を信じている人には一考を求める。

幸いにも私が今いる世界では、その噂を真実だと思う人は誰もいない。

私が話すと誰もが大声で笑い飛ばす。「酷いなー、放置しないで法的対応した方がいいですよ」と忠告してくれる。そして、そういう噂を信じるファン社会に呆れるのである。

 

 

本来、ファン社会というものは、推しを応援するのが目的であり、それ以外の行為は必要ない世界である。

推し活によって私は人生が変わったが、誰もが同じように人生を変える事が出来るのである。

それぐらい、推しの存在は、素晴らしいものであり、人生に活力を与えるものである。

 

無責任な噂に捉われる時間があるなら、その時間を自分と推しの為に使うことを私は提案したい。