僅か15分余りのハーフタイムに出演する。
彼が鳥栖で行われるJ1リーグの試合での小さな仕事を選んだのを知った時、本当に新しく始めるんだと感じた。
それは、何本も韓国でドラマの主役を務めたトップアイドルではなく、まるで日本で新しくデビューする新人のような仕事だった。
2月1日のファンミイベントで、何度も何度も、彼は、「新しく始める」「今日から始める」と言った。
そして、「どんな仕事でもしたい」と言った。
元東方神起と紹介された文章には、この日本での彼のポジションがわかる。
JYJというグループ名よりも先に、元東方神起という名前を出したほうが、多くの日本人には理解出来る。
そういうポジションなのだ。
僅か15分のハーフタイムで歌う曲はせいぜい2、3曲が限度だろう。
サッカーの試合がメインの場所で、新曲を披露するとも思えず、ドリフェスで歌われた日本語曲を歌うのかもしれない。
そんな小さな仕事でも彼は引き受けた。
そこには、どんな小さな仕事でも、どんな場所へでも行って、日本で仕事したい、という彼の強い意思しか感じない。
「Bright Starts」で過去の曲を口ずさむこともしなかった彼。
あの日、ステージに現れた彼は、まるで新人のように真っ白だった。
それは、今までのキャリアをすべて捨て去って、日本でソロ歌手として一から出直す。
その為に、小さな会場で始めたかった、という彼の気持ちを感じた。
「今まで何度もイベントを行なってきた。もっと大きな会場で行なったし、ついこの間もファンミを行なった。でも今日のイベントは、今までのイベントとは全く違う。全然違いますね」と彼は言った。
そんな彼は、今までに見たことのない笑顔を見せ、そして声が震えるほどの緊張をしていた。
その彼を見たとき、
ああ、本当に一人で日本に帰ってきたんだ、と思った。
真っ白なまっさらな気持ちで、日本活動を始める。
そんな彼の覚悟しか感じなかった。
覚悟。
たった一人で日本に戻るという覚悟。
過去のキャリアをすべて捨てて、ソロの新人歌手として活動を始めるという覚悟。
日本の芸能界で活躍する為なら、どんな仕事でも引き受けるという覚悟。
どんなに茨の道であっても、二度と日本活動を手放さない、という覚悟。
そんな覚悟しか感じられなかった。
そこには、自信に溢れた実業家として、日本に戻ってきた顔はどこにもなく、素直で誠実で、ただまっすぐな気性のジェジュンという一人の青年がいるだけだった。
そんな彼は、新年の休暇前、ギリギリまで日本に滞在し、休暇が終われば、すぐに日本に戻り、鳥栖の仕事を熟す。
おそらく、これからも彼は、どんな小さな仕事でも引き受けるだろう。
どんな仕事でもやる、という彼の姿は、14年前、地方の小さなステージとも言えないような単なる台の上で歌い踊った、ブレイクする前の東方神起の姿にオーバーラップする。
韓国でトップアイドルの地位にあった東方神起に対する日本の評価は低かった。
地方の鏡もないような事務室の一室で、ステージの準備をしなければいけないほどの屈辱を味わい、メンバーが韓国へ戻りたいと発言する中ですら、彼だけは、決して弱音を吐かなかった。
「小さな場所でしたかった」というBrightStartsの会場は、東方神起のたった200人の前で歌ったZEPPでのコンサートの記憶が彼の中にあるのかもしれない。
そんな場所から、始まった過去の日本活動の体験が、彼の今後をきっと支えるだろう。
「真面目にやっていれば、必ず日本では認められる」
なかなかブレイクしない超新星のユナクに語ったこの言葉は、彼の中の日本への確信と言える。
「どんな仕事でもやりたい」
それは、どんな仕事でもやらなければ、日本での新たな評価には繋がらないのだ、という彼の覚悟にも感じる。
そんな彼を私も新しい気持ちで、支えたい。
私もファンとして、新しく始めたい。
※
14年前の彼を私は全く知らない。
私が持つ彼の記憶は、2009年11月末の音楽番組だ。その後の年末にかけてのテレビ番組への出演に、おぼろげな記憶があるだけだ。
ファンになった2010年。
初めてのファン活は、6月のTHANKSGIVINGの京セラドーム。
それから、夏の長居競技場でのa-nationと最終日の味の素スタジアム。
僅か三度の日本活動におけるファン活だった。
それ以降、私のまともなファン活動は中断したままだ。
JPOPの歌手だと思って、ファンになった私の時計の針は、止まったままである。
その針が、8年ぶりに動き出す。
JPOP歌手として、ジェジュンという歌手が、息を吹き返す。
その瞬間に立ち会えることほど、幸せなことはない。
諦めないでよかった。
本当に心から、そう思える。
これから私の本当の意味でのファン活動も再開する。
※
過去記事にまでコメントやイイねマークをたくさん頂いて、本当に有難いと感謝しています。
何度も書くようですが、このブログは、彼の日本活動が打ち切られたのをきっかけに書き始めました。
これほど長く書き続けることになるとも思わず、また、こんなに多くの方に読んでいただけるようになるとは、夢にも思っていなかったです。
この8年間、只々、自分の書きたいこと、ジェジュンへの気持ちだけを書き綴ってきました。
そして、一人でも多くの人に彼の歌の良さを知ってもらい、彼という歌手を忘れて欲しくない、彼のファンを増やしたい、そんな思いで書いてきました。
ケイダッシュとの契約が決まり、今後は、彼の露出も広報も十分に行われ、隠された存在ではなくなるでしょう。
このブログを書き始めた頃の気持ちは、叶えられることになります。
今までは、何をおいても、このブログを書くことを優先してきましたが、今後は、少し変わるかもしれません。
私も彼と同じように、新しい目標に向かってスタートを切りたい、と思っています。
新しい記事をなかなか書くことが出来ないかもしれませんが、この場所は、私が「書く」ということのツールを手に入れた原点でもあり、私にとって、とても愛着のある大切な場所になりました。
その場所を大切にしながら、これからも私のペースで彼のことを書き続けたいと思います。
いつも訪れて頂き、本当にありがとうございます。
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