連日、たくさんの読者の方にブログを訪ねて頂き、感謝しています。
また、前記事にたくさんのイイね、とコメントをありがとうございました。
余りに多くのコメントを頂くので、正直、驚きました。
これからも、彼のことを少しでも理解して頂けるように、記事を書いていきたいと思っています。

何度も書くように、歌は、「瞬間の芸術」と言われ、歌手は、その瞬間、瞬間に自分のすべてを音楽に集中させています。
録音機器の発達によって、映像や音声にその瞬間が切り取られ記録されますが、その瞬間の世界は、歌手と音楽と聴衆、そしてその場所の空気感とが織り成す総合芸術であり、その空間を経験したものだけが持つものです。
その為に、二度と同じ瞬間は訪れません。

同じ歌を同じように歌ったとしても、その時の歌手のコンディション、精神的な集中度、奏でられる音楽、そして聴衆とその場所に流れる空気感は、同じものになるはずがなく、それゆえに二度と同じ瞬間は訪れない「瞬間の芸術」と言われるのです。

また、歌は、聴衆の耳を通して、心に深く入り込み、そして全身を駆け巡って抜けていきます。
絵画のように、その場所に留まるものではなく、流れていくものです。

「瞬間の芸術」であり、「消え去っていく芸術」と言われる所以でもあります。

歌手が二度と同じ歌を歌えないのと同じように、実は、レビューも二度と同じものは書けません。
音源や映像によって、歌の内容を確認することはありますが、コンサートレビューに関しては、その時、その瞬間に感じたものをそのまま書いています。
即ち、レビューも「瞬間に消え去っていくもの」なのです。

私が書くレビューが、同じ曲であっても、時間を経て書き直すと、異なる部分が出てくるのは、この為でもあります。
歌が瞬間、瞬間で異なるように、レビューもそれに合わせて瞬間、瞬間で異なっていきます。
その為に、二度と同じレビューは書けないということになります。

 

ジェジュンのレビューを書こうと思ったのは、彼の歌の評価が低かった為です。

7年前、ブログを始めた時、彼の歌に関する記事は、皆無でした。

日本活動を打ち切られたあと、彼を待ち受けている光景は、目に見えていました。

それは、

忘れ去られること

です。

 

彼の歌声が、日本から消え、過去の映像の中にしか、彼は存在しない歌手になってしまいました。
彼の歌声に会おうと思えば、ネットを徘徊し、捜さなければ出会えない。

とくに韓国に帰ってから、ミニアルバム「I」が発売されるまでは、彼の歌声はほとんど聴くことが出来ず、彼は、ネットの中の歌手になりさがってしまっていました。

やがて、人々の記憶から、彼の歌声が消え去り、忘れ去られていくのは、時間の問題でした。

それが嫌でたまらなかったです。

 

多くの人に彼の歌声を記憶しておいて欲しい。
一人でも多くの人に、彼の歌声を聞いて欲しい。

私が2010年に初めて書いたレビューは、図らずもコンテストで入賞することになりましたが、その時は、レビューをコンスタントに書き綴って行くことになるとは、思ってもいませんでした。

しかし、彼の活動は、俳優活動のみになり、全く歌声を聴けない状況になったため、私は、彼の歌声に出会う為に、過去の音源を訪れるしかなかったのです。

5人時代からのファンでなかった私は、彼の歌声を最初から聴き直してみたい、と思いました。
そうやって聴き込むうちに、彼が、日本でデビュー後、発声を大きく変えていることに気がつきました。
そこに気がつけば、次は、彼は、いつから発声を変えたのか、その兆候は、どの曲から出ているのか…

自分が歌の世界で長く仕事をしてきた経験から、彼の歌の分析を記録に残したい、と思ったのが、レビューをコンスタントに書くことの始まりになりました。

 

ドリフェスで、彼は、「化粧」を選びました。
あとは、自作曲を歌っています。

レビューは、私が一人のファンとして、彼の為に出来る唯一のことだと思っていますので、今後も積極的に書いていきたいと思います。

 

ドリフェスをきっかけに多くの方に、彼の歌声を知って頂けて、本当に嬉しく思います。

レビューがその方々が、彼の音楽を理解するのに少しでも役に立つことを願っています。