遂に始まったというか、やっぱりこうなるかというか、よほど気に入らないらしい。
まるで欲しいものが手に入らず、他人が持ってるおもちゃを取り上げ、駄々をこねる子供のよう。
わかりやすくて、笑いが出る。

似て非なる国は、賄賂天国だ。
先進国のような化粧をして、先進国のように振舞ってみたけれど、庶民の生活だけでなく、政府も軍隊もどこの部分を切り取っても、賄賂という名の金太郎飴だった。
そういうことか。

ソロアルバムを出してみた。
この期間は、王様だけに注目が集まるはずだった。3人ペンの取り込みに成功し、オルペンの琴線にも触れ、売上は伸びるはずだった。
スタンドだって満杯になるはずだった。なぜって、今は王様しかいないのだから。歌声に飢えたファンはライブにやって来る。そう目論んだのに上手くいかなかった。

入隊前には、残った人間を応援するようにファンの前で言わせることも成功した。
入隊前の最後の貴重な時間は、グループ活動と俳優活動に専念させ、ソロ歌手であることを極力露出させなかった。縛るだけ縛ったはずだった。
軍隊に入れば、露出なんかしない。単なる軍人の一人として、毎日地味な労働と、軍楽隊としてその他大勢の中の一人として楽器を演奏するだけのはずだった。
名前がネットや記事を賑わすことなどないはずだ。
そう思っていた、事務所も王様も。

なのに、違った。
軍隊は、成績優秀な彼に目をつけた。見てくれもいい。
その上、何事にも真面目に取り組むから、上司受けも良く、同僚からも好かれた。
軍隊の広報活動にもってこいの人物だと判断して、毎月のように歌手活動させる。
最初は、遠慮がちに他人の歌を自信なさそうに歌っていたのに、合宿後は見違えるほど歌手に戻っていた。単に軍服を着ているだけの正真正銘の歌手。
特に軍隊にとって重要だった地上フェスティバルでは、彼のおかげで連日、1000人を超す一般人が国の内外からやって来た。
彼も5日間、これ以上出来ないというほど、軍務に忠実で、親しみやすい軍隊、という目的を果たすのに十分な役割を果たした。

残り1年以上。軍人でいる期間は、どんどん広報に使おう。あちこちのイベントに出し、会場を満杯にするのに一役買わせよう。
そう思っていた矢先だったかもしれない。

どこか…
どこか、現場よりはるか上のどこかから、命令がやってきた。
政府の大使を何度も引き受けた事務所だ。
大統領の前でも歌わせた事務所だ。
国の方針に乗っ取り、○日の象徴でもある市の広報大使を引き受け、象徴であるバッチをカフェを通して当事国のファンにまで売りつけた王様のいる事務所だ。
命令は絶対。
いつも現場の意見や意向は無視される。
それが世間というものだ。

どんなに望んでも出ることの出来ない地上波に、軍人の分際で何度も映った。
地上波だけは、事務所の力でもどうにもならない。
彼には、自分が軍人だということを、今一度、思い出してもらう。

評判のいい彼の外堀を埋めてみた。

いい気になってるようだったから、ちょっと現実を知らせた。自分の立場をわきまえるように。
少し打撃を与えたら、子供でも歌える国歌の歌詞を間違えた。

地味な軍の服装をしている彼に、腕時計だけでも高級なものをそれとなく渡してみた。
なぜって、彼は歌手なのだから。芸能人なのだから。人前に出る時ぐらい、ちょっとお洒落してもいいだろう。それが外車並の値段だって、彼にとっては普通の持ち物だ。

ワッペンを本人に気づかれないように、付け直してあげた。
多くの記者の前に晒してから、これみよがしに付け替えてあげた。
そのあと、起きる重大な論議を彼は知らないようだった。国を守る軍人が、国旗を逆さにつけているなんて…

彼の部屋も愛犬も新商品に利用してみた。
品質の良さで勝負されては困る。
あくまでも芸能人の趣味の事業なのだ。
そうじゃないと、王様の家業のグッズと同列にならない。

彼には、一人じゃないよ、と自覚してもらう必要がある。
いつも一緒だよ。
いつも忘れてもらっては困る。自分の立場。株主でも役員でもない、唯の勤労従事者だ。分をわきまえて貰わないと困るのだ。

軍隊は彼の出演を外してくれた。
突然、出演がなくなった彼の顔は期待通りの反応を見せた。
歌という自由な翼をもぎ取り、地上に返したら、死んだような表情になった。

これでいい。
これでしばらくは静かになるだろう。
ファンが騒ぐのは、鬱陶しいが、これでしばらく彼の名前も記事も読まなくて済む。
交通整理は出来た。

あとは、王様の世界だ。

国歌斉唱の歌詞のミスと腕時計、ワッペンの逆さ付けなど、地上フェスタと軍人体育大会で功績を残した彼に冷水を背中から浴びせかける出来事が次々起こり始めた。
上げておいて下げる。
今までも何度も繰り返された出来事。
いつも用意周到に準備される。
軍隊に入って余りにも評判のいい彼。このままトントン拍子に軍役が終わるなどありえないと思っていた。上司が変わるとか、部署替えがあるとか、○日のシンボルにさせられるとか…
でも、敵は軍隊にはいなかった。
軍隊ですら、彼の領域ではないのだということを思い知った。

こうやって彼は外堀を埋められていく。
除隊したとき、彼の手元に何が残っているだろう。

※私の書いた記事の内容に関して、私を中傷する動きがあると聞きました。それもファンカフェの動きとして。一個人のブロガーが書いた記事です。大きなカフェに中傷されてはたまりません。個人ブロガーは、ファンカフェのことを書いてはいけないということでしょうか。
私は、どこのカフェか特定出来るように名指しした覚えはありません。また、数ヶ所のカフェと過去に懇意な交流をしていました。記事には当事者なら思い当たる節があるように書きました。中傷する動きをしようとするカフェは、それが自分のところだと認めるということですか。韓国のカフェが知らなくても、日本のスタッフが何をしているか、調べてみればわかることでしょう。私だけでなく、多くのファンが実際に見て、知っていることです。
その事実を書いただけで、中傷される筋合いはありません。
韓国人とつきあって、一つだけわかったことは、自分の意見を主張しなければいけないという事です。遠慮して、言いたいことも言わなければ、相手の思う通りにされる。どんなに相手が罵ろうと言い合いになろうと、日本人として言うべきことは言う。
そのことを過去の経験から学びました。ファンとしては、どの国のファンも対等であると思います。現に彼は、どの国のファンとも平等に付き合います。

彼の周りが、外堀も内堀も埋められていくようで、その中で、彼だけが孤独だと感じます。
彼のスタンスを理解し、彼の立場を擁護してくれる人が、誰もいないのだとあらためて思いました。