親愛なるジェジュン様
おかえりなさい。
このことばを言える日を待っていました。
除隊、おめでとうございます。
大きな怪我もなく、事故もなく、病気もなく、無事に戻ってきてくださったこと。それだけで本当に心から感謝しています。
あなたに再び会える今日という日を一日千秋の思いで待っていました。
本当にありがとうございます。
あなたが「この場所を離れたくない」と涙顔で話してから、1年と9ヶ月。
軍隊であなたが虐められるのではないだろうか、暴力を振るわれるのではないだろうか、そんな心配をしました。
遠く離れた日本からは、あなたのいる韓国軍の様子は何もわからないと思っていたからです。
641日は、とても長く、その間、あなたを見ることは出来ないと思っていました。
でも違っていました。
あなたは、入隊前よりも多くの機会、歌手としての姿を披露しました。
あなたが、軍隊では、また、一般社会では、如何に歌手として認識されていたのかということを改めて知ることになりました。
JYJのジェジュンではなく、東方神起のジェジュンとして、未だにその名前を記憶している人が韓国では多いことを知りました。
4年間、ほとんど封じ込められてきたあなたの歌声は、軍隊で甦ったのです。
あなたの歌う姿をこれほど見られるとは、想像すらしていませんでした。
あなたの歌は変わった。
厳しい訓練と共に鍛え上げられた体格から繰り出される声は、今までの声の何倍もしっかりした歌声になり、歌う姿からは、自信に溢れた、明確なソロ歌手としての自覚を感じました。
小さな運動場の片隅や、小さな部隊の前。ほこりだらけのステージに、自分をジェジュンだと知らない人達。歌に何の興味もなく、ただ、部隊に入っている家族を心配してかけつけた人達の前で、あなたは、数々のステージをこなしました。
その経験は、あなたがアイドルとしてデビューしてから初めての経験だったかもしれません。もしかしたら、日本での売れなかった日々を思い出すような経験だったかもしれない。
そんな自分に全く興味のない人達の前で、堂々と歌うあなたは、もうかつてのアイドル出身の歌手ではなく、一人のソロ歌手ジェジュンとして、存在していた。
あなたの歌に多くの人が感動しているのがわかりました。
あなたの名前すらよく知らない人達をも巻き込んで、繰り広げられるパフォーマンスには、ソロ歌手としての自覚と自信に満ち溢れたものを感じました。
そうやって、あなたは数々のステージをこなしながら、入隊前とは異なる歌手ジェジュンに生まれ変わっていった。
それと同時に、キム・ジェジュンという人も人間的に大きく成長したと思います。
歌は、その人の人格を現します。
謙虚な人の歌は、どことなく謙虚さを感じるものです。それと反対に驕りに満ちた人間の歌は、驕りに溢れています。
あなたの歌は、入隊中の数々の経験から、一層、優しく人に寄り添った歌になりました。優しいだけではなく、ハッキリ芯の通ったものになりました。
左手にくっきりと刻み込まれたト音記号は、これから、あなたが、歌手として、音楽人として生きていくという決意を軍隊の中でしたことの証のように感じる。
精悍な顔つきと逞しい身体に変わったあなたからは、もう泣いてばかりだったあの頃のあなたを感じることは出来ません。
きっとあなたは、これから、自分の人生を自分の意思で決め、自分の歩きたい道を歩いていくはずです。
そうやって大きく成長したあなたを今日、無事に迎えることが出来て、一人のファンとして本当に幸せです。
これからもあなたがどのような道を歩いていくのか。
あなたがどの道を選択し、どのように歩いても、私は、いつも側にいて、あなたを見守り続けたい。
あなたが歌手であろうとしたこの1年9ヶ月。
あなたが歌手であることの自覚を取り戻した1年9ヶ月。
あなたが歌手として復活した1年9ヶ月。
歌手ジェジュンは、軍隊の手によって、蘇りました。
あなたがこれから歩むであろう歌手としての人生を応援し続けること。
それだけが私に出来ることです。
どんな困難なことが起きても、どんな困難な時でも、あなたは片時も音楽を手放さず、歌を諦めなかった。
その情熱が、軍隊という場所で、あなたを歌手として蘇らせたのです。
これからもあなたの進む道は、茨の道になるかもしれない。
それでもきっとあなたは歌手として、存在し続ける。
あなたが歌を手放さない限り、歌手ジェジュンは存在し続けるのです。
そんなあなたの歌う場所に、私はいつもいたいと思います。
どんな場所でもあなたの歌声の聴こえる場所に、私は寄り添っていたい。
あなたが歌手であること、音楽を手放さないこと。
音楽人として生き続けることを心から願います。
本当に無事に戻ってきてくださってありがとう。
日本で歌手ジェジュンに出会える日、歌手ジェジュンが復活する日を待っています。
2016年12月30日